差別のない社会は、時として非常識な人の集まり


先日、私の家の近所に住むアメリカ人のホームパーティーに参加してきました。

英会話の先生をしているアメリカ人の集まりで、軽食をつまみながら各自の生活を話すというほのぼのとしたものでしたが、会話の一旦にて文化の違いを感じるようなことがちょっとした出来事がありました。

相手の健康を心配したつもりが

そのパーティーに参加していたアメリカ人の知人Aは、体重は100キロはあろうかという大きな体格をしています。

そして、そのパーティーの中でも、出てきた軽食を人一倍食べ、ジュースを飲み続けていました。

その様子をみた日本人の参加者Bが、
「おいおい。そんなにたくさん食べたら、もっと太っちゃうよ。」
とAをたしなめるようなことを言いました。
それを聞いたAは、確かにそうだな、と恥ずかしそうに笑い、食べる手を控えるようになりました。

それは、パーティーの中のほんの些細なやりとりのように感じました。

しかし、そのBがいなくなると、さっきの発言はとても失礼だし差別的だ、と参加をしていたアメリカ人たちは一斉に不満を漏らしはじめました。

彼らがいうには、たくさん食べようが、体重が増えようが、全てはAの自由であり、他人がどうこういうのは非常に失礼で差別的だというのです。

きっと、BはAの健康を心配をしたんだよ。
食べ過ぎたことを心配して、注意をするのは特に普通のことじゃないか。
私はBをフォローしましたが、アメリカ人の友人たちにはあまり響きません。

Aがたくさん食べたいと思っているのだから、それを他人が邪魔するのは失礼なことだ。どんなことであろうと、他人の自由を奪うことはするべきではない。それに、それは太っている人に対する差別だ。
それが、アメリカ人の友人たちの意見でした。

文化の違いの上でコミュニケーションをする難しさ

これは明らかに文化の違いでしょう。

多様な人種、文化が一箇所に存在するアメリカでは、他人を認めることがコミュニケーションを取る上で何よりも大切で、異文化の間で摩擦を極力生まないように他人の生活に対して口を出すことはあまりありません

それに対して、日本は基本的に単一民族で、同じ文化を共有しているため、おおまかな常識や生活のスタイルの基本が存在しています。

平均的な生活スタイルがある日本では、少しおかしな習慣がある人を注意するのは常識から外れないようにという親切心からですが、そのようなことはアメリカでは他人の自由を奪う大変失礼な行為になってしまうようです。

日本では、Aのように極端に太った体格は常識から外れるとして時にからかいの対象になってしまいますが、アメリカではそのようなことは考えられないでしょう。

このような文化の違いは、話し合いをして解決するようなものではないのかもしれません。

特に、今回のような日本にいるアメリカ人たちの交流会という場では、日本式の常識を共通認識とするのか、アメリカ式をそうするのかというのは、簡単に決められるものではありません。

いずれ、日本の常識もアメリカ化していくのでは

どちらの文化が優れている、というのはありませんが、今回の件の場合ではアメリカ式の他人の自由を尊重するスタイルの方を取る方がスムーズに交流ができたのではないでしょうか。

日本式の同調圧力のあるコミュニケーションは、時に親切心からですが、時に余計なお世話として摩擦を生んでしまいます。

これから国際化がどんどんと進むであろう日本は、アメリカ式の価値観を取り入れるしかないのかもしれません

差別のない社会は、時として非常識な人の集まり

過去にアメリカに何度か滞在したことがありますが、私がそこで感じたのは非常識な人の多さです。

電車の中で大声で歌ったり踊ったり、路上でいきなり話しかけてきてプライベートな会話をしてくる。
西海岸を歩いていると、そんな人を至る所で見かけます。
そういった個性的な人が多いのは、そういった個人の自由を尊重する精神がアメリカには存在しているからでしょう。
しかし、それは同時に、非常に疲れます。
共通認識としての常識がないので、誰が何を考えているのかわからず、人との交流に非常にエネルギーを使うことになるからです。

差別のない、他人の自由を尊重する社会とは、時としてこのような相手の非常識を認めなければならない社会とならなければなりません。

まとめ、非常識を受け入れる能力が求められる社会

アメリカ式、日本式、どちらがいいという答えはないのかもしれません。

しかし、国と国との境目がどんどんとなくなっていき、人の交流がさら盛んになっていくであろうこれからの社会では、他人の非常識を受け入れる能力が必要となってくるのでは。
そう、アメリカ人のホームパーティーで感じました。

ほいでは!


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