【カウチサーフィン体験記】マンハッタンで暮らすニューヨークの牧師


こんにちは、中山尚互(なかやましょうご)です。

私はこれまで80カ国以上を旅行してきて、いろいろな国でカウチサーフィンを使ってきました。

カウチサーフィンの使い方ついて、こちらにまとめています

カウチサーフィンを使うと現地の生活を体験することができ、ホテルの滞在とは全く違う滞在体験をすることができます。
カウチサーフィンのホストは人柄的にも素晴らしい人が多く、そういった人との出会いは今でも私にとってかけがえのない思い出です。

そんな、カウチサーフィンでの出会いを紹介します

ニューヨークで出会った老牧師は、マンハッタンで一人で老後を暮らしていました

私がニューヨークでカウチサーフィンを通じて出会ったのは、70歳近い老牧師でした。
名前はドナルドといい、私は親しみを込めてドンと呼んでいました。

ドンはニューヨークのマンハッタンの南側の海沿いのマンションに住んでいて、その部屋からはアッパー湾とブルックリンが一望できました。
そのマンションには入り口にはいつもコンシェルジェも控えていて、屋上にはいつでもバーベキューができる施設が整っています。
そんな住宅に住むにふさわしく、ドンは老齢ながらも背筋の伸びた紳士で、身のこなしや話かたからは上流階級の洗練を感じました。

ドンはもう40年以上もプロテスタントの牧師を務めていて、ニューヨークに拠点を持ちながら世界中をあちこちと訪れて信者との話をしていたとのことでした。
最近は年齢のため、ニューヨークを離れることはできないが、近所の教会には毎日顔をだし、日曜にはお祈りをしている、と私に話してくれました。

ドンは結婚を一度もしたことがなく、両親も他界していて長い間一人暮らしをしていました。
ブロテスタントの牧師は結婚を禁じられてはいません。なぜ結婚しなかったのかと聞いてみると、神とまっすぐと向かい合いたかったから、とドンは言いました。

神と向き合い、孤独に暮らす生活に多少なりとも新しい風を入れたかったのでしょうか。
ドンは私のようなカウチサーフィンを利用する旅行者を月に何度か受け入れているようでした。


マンハッタンから見た自由の女神は、少しもやの煙るなかで霞んでいました。

ドンは非常に信仰深い人でした

牧師ということもあり、ドンは会話の節々で神についてを語ってくれました。
自分の人生について、これからの未来について、そして私たちの出会いについて、全ては神の元に決められていて、自分はその人生をなぞっている。そう彼はよく語っていました。

牧師と話をするという経験がなかった私は、彼にいろいろな質問をぶつけてみました。

人は何のために生きているのか、そして死んだ後はどうなるのか?
するとドンは全ては聖書の中に書いてあるから悩む必要はない、といって本棚にある聖書を私に手渡してくれました。

信じるということ

ドンとの交流を通じて、わずかではありましたが、私は彼の信仰に触れることができました。

老齢にもかかわらずマンハッタンのマンションの一室に一人で住んでいる、そんな暮らしを寂しくないのかと訪ねても、ドンはそれも神が私に課した人生なので何も問題はない、と静かにいうだけでした。

聖書の教えを完全に信じることで、この瞬間、自分の人生を完全に肯定する、そんなドンの生き方は強くもあり、そしてなんだか寂しそうにも見えました。


ドンは家の近所にブルックリン橋が綺麗に見える場所があると言って、私をこの写真の場所に連れて言ってくれました。

おわりに

ドンの家に私は3泊し、その後、ニューヨークを後にしました。
その後、日本から絵葉書を送ったきり、ドンとは連絡を取ることはなくなりました。

プロテスタントの牧師とニューヨークで過ごしたあの三日間は、それまでの私の人生からポコリとはみ出したように、全く異世界の出来事のように今でも記憶の中に残っています。


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